オーダーシャツの生地の種類(素材)
素材名 | 生地 | 説明 |
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綿(コットン) | ![]() |
シャツ生地として最も一般的な天然繊維。吸湿性や保温性があり、通気性に優れ、サラッとした感触がある。また、水にを含んだ状態では繊維の強度が上がるため洗濯に強く、熱にも強いのでアイロン仕上げも高温で行うことができる。短所として、シワになりやすく、収縮しやすいなどの欠点があるため、オーダーシャツでは収縮防止のため、顧客の依頼がある際に限り「水通し」をおこなっている。 また、綿の産地や特徴により、超長・長繊維、中繊維、 短繊維と分類され、オーダーシャツでは主に超長・長繊維のものが使用される。産地は、エジプト、スーダン、ペルー、インド、アメリカ、中国、英領西インド諸島などが挙げられるが、取り分け、エジプト綿の「キザ」や、英領西インド諸島の「シーアイランド・コットン(海島綿)」が有名である。 |
絹(シルク) | ![]() |
天然素材の中では最も細く、長い繊維であり、麻に続く強度がある。蚕が繊維を作り出す過程でできるたんぱく質の層状構造や内部の複雑な微細構造(フィブリル構造)により、真珠のような光沢がある。また、弾力性があり、柔らかい。綿に比べ1.3〜1.5倍も高い吸湿性を持ち、綿同等の放湿性を誇る。欠点として、摩擦に弱く、長期保存や日光にあたると黄変・脆化する特徴がある。 ※現時点では確証までに至ってはいないが、シルク製品には抗菌性を有すると言われている。(2006/02) |
毛(ウール) | ![]() |
天然繊維の中では最も複雑な構造を持つ生地で、弾力性を持ち、柔らかでシワになりにくい。また、燃えにくいといった特徴を持つ。 シャツ生地としては、一般的にカジュアルシャツ、ワークシャツ用として展開し、毛100%の他に、綿などとのの混紡素材も取り扱う店舗・ブランドもある。 |
麻 | ![]() |
天然繊維の中では最も強度が高く、若干光沢がある。ひんやりとした肌触りがあり、シャリ感・清涼感がある。また、通気性に優れ、水分の吸収・発散が早く、洗濯すると汚れを落としやすいといった特徴から夏物として最適。短所として、シワになりやすく、手触りが硬い。 シャツ生地としては、繊維が細く短い、綿の様にしなやかな亜麻(リネン)と、繊維が太く長く、シャリ感のある苧麻(ラミー)とが使われる。価格はリネンの方が高価。 |
綿・麻 | ![]() |
綿の特性と、麻の特性を合わせ持つ夏素材。 |
綿・麻・ポリエステル | ![]() |
綿と、麻のシワになりやすい性質をカバーするために、ポリエステルを混紡した夏素材の三者混。 |
綿・ポリエステル | ![]() |
綿のシワになりやすく、収縮しやすいという欠点を補うために、繊維形成の近い化学繊維ポリエステルと混紡した素材。綿100%に比べ、弾力性が高く、シワになりにくく、型くずれを起こしにくい。また、速乾性があり、水による収縮がないという特性がある反面、吸湿性が低く、熱による変形があるため、アイロン仕上げは中温を心掛けるようにする。 洗濯の際、手荒に扱い、高温でアイロン仕上げをおこなうと、生地に細かい毛玉状の凹凸ができてしまうので取扱いはデリケートに扱うこと。 |
綿・ポリエステル (形態安定) |
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通常の綿・ポリエステルの混紡素材には熱可塑性(糸や織物に形を与え熱を加えると、その形が固定される性質)があるが、さらに、ホルマリン等の薬品で加工をおこない、型くずれを起しにくくした素材のみを形態安定と呼ぶ。欠点は上記、綿・ポリエステル混紡素材と同じ。 |