オーダーワイシャツ メーカー井戸端会議

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なぜ、オーダーシャツなのか? 2 〜左右対称?〜

ニュースなどで『都心の人間は雪には弱い!』と言われるように、冬や雪が好きな僕も、都心の雪には弱かった。

骨折1月21日(土)の東京は久々の雪でした。そんな世間様は休日で、外に出歩かないであろう日に僕は池袋で仕事!「ハァ〜、ツイてない。」
電車も遅れて、約束の時間までに間に合わない!その上、相手先の住所を間違えていたから完全に遅刻!「やっぱりツイてない。」
コンビニの地図で、場所を確認し直し、店から出た途端・・・転んだ。とっさにパソコンの入ったケースをかばったのが悪かった。すぐに肩が骨折したのが判った。「完全にツイてない!!」
骨がちゃんと合わなければ、腕の長さや、肩幅、肩下がり(ナデ肩・イカリ肩など)が変わり、今までの洋服は合わなくなってしまうかもしれない。そうなったら最悪だ。「ツイてない!…かもしれない。」(しつこくてゴメンナサイ)

なんでこんなことを書いたかと言うと・・・。
この出来事で、ハタと思い出した。『人間の身体は左右対称ではない!!』

「今まで骨折などしたことないから僕は(私は)左右対象だよ。」と言う人もいるでしょうが、果たしてそうでしょうか??
まず、完璧に左右対称の人など、ほとんどいません。嘘だと思ったら近くにいる人に袖の長さを測ってもらってください。

※メジャーで、背骨の首の付け根辺りに、少し隆起した骨(ゴリゴリしたところ。)がありますから、そこから肩の先端を通り、「袖の長さはこの位が好き。」という所まで左右同じように計ってみてください。

左右の袖の長さは違うと思います。

採寸既製シャツを買いに行ったけど、サイズが判らないという場合、店員さんは同じように袖の長さ(袖丈)と、首回りを測ってくれます。
その後、あなたの好みの柄や、形のシャツを探し出してくれるでしょう。
そして、あなたがそのシャツを気に入ったら、きっと購入するのでしょう。。。でも待って!!

その既製シャツのサイズは、本当に合っていますか?

厳密に言えば、あなたの身体にフィットしていることは皆無に等しいのです。
オーダーシャツを作る際に、採寸する箇所はお店によって異なりますが、 以下の箇所が挙げられます。

  • ネックサイズ(首回り)
  • 裄(袖丈)
  • 胸幅
  • 胸回り
  • 胴回り
  • 肩幅
  • 背丈(首の付け根からウエスト辺りまで)
  • 総丈
  • 胸幅
  • 背幅
  • 下前幅
  • カフス幅
  • カフス回り(半袖の場合半袖口)
  • 袖刳り(袖ぐり)
  • 袖幅
  • 肩下がり(なで肩・いかり肩なのか、角度を測ります)
  • 首の付き位置

などなど…(詳細は他の機会に書きます。)

シャツ百貨店の既製ワイシャツ売場では、一つの売場に色々なブランドのシャツが所狭しと並んでいて、ブランド毎に胴回りや、総丈まで書かれたサイズ表が張られていることがありますが、あなたは気にしていますか?
僕は某百貨店の既製ワイシャツ売場での販売員も経験しましたが、実のところ、気にして購入するお客様は極まれでしたし、気にされてもお客様好みとピッタリ合うシャツなんてないですから、そんな説明してたら一着も売れなくなってしまいます。

首回りと、袖丈くらいなら、何とか合うかもしれません。

体型でも、太めな人も、細目な人も、背の高い人も、背の低い人も、なで肩の人も、いかり肩の人も、鳩胸の人も、胸板の薄い人も。 みんな「首回り」と、「袖丈」が同じなら同じシャツでまかなっているのが、本当のところ!
しかも、合っているはずの袖丈すら、左右の長さの差は人によって異なるので、厳密にはジャストフィットとはいきません。
ですから、既製シャツでは首回りと袖丈から、考えられる体形を推測して、それより大きめなサイズで仕立てられています。
さらに、お洒落に敏感な筈の人たちが足を運ぶ「セレクトショップ」ともなれば、S / M / L 展開!!

袖丈は合っても、首回りが合わないということがあり得ます。

シワシャツは 首に指2本が入る程度のゆとりが最適 と言われますが、袖の長い痩せている人だったら2本どころか5本くらい入っちゃいますよぉ。。
ここまで行けば、本当に「大は小を兼ねる」的な無謀な発想です。
もし、袖が長めであればリフォーム(修理)して袖丈をジャストフィットさせることができたとしても、胴回りはダボダボのまま!!
なで肩や、いかり肩だったら身ごろにタスキ状のシワや、首の下側に月状のシワなど、変なシワがでてしまします。

これでは本当に「オシャレ」なんて言えません!

カフス経験上、スーツの袖丈を詰めるたり、出したり(スーツの袖は2cm程伸ばすことが可能です。)するお客様や、胴回りを詰めたり、出したりするお客様はいらっしゃいましたが、既製シャツは袖や胴回りを伸ばすことは出来ません。袖詰めもタダとはいきませんから、修理代金に3,000円くらい支払わないといけなくなります。
例えば、セレクトショップで、9,800円の白無地ブロードの既製シャツに、袖詰め3,000円の修理費だったとしたら、合計12,800円。
百貨店で同じランクの生地で、オーダーシャツを作ったとして、10,000円。
その差2,800円!(ゴムカフスが2つ買えてしまいます。)

しかし、ここには価格ではない、大きな差があります。

修理したシャツは、首回りと袖丈は合いますが、他は合いません。
一方、オーダーシャツは自分のサイズにピッタリ!!余計なシワは入りません。
さらに、"なぜオーダーシャツなのか? 1" で述べたように、袖や、衿が刷り切れても、格安で修理ができることも考えると、オーダーシャツは、何てコストパフォーマンスが高いことか!!

オーダーシャツなら、スーツを脱いでも「オシャレ」です!

これから、春を迎え、夏にもなれば、「クール・ビズ」到来!スーツを脱いでシャツでお洒落をする機会も多くなります。
今年こそは、あなたの左右の袖丈に合う、…いえいえ、肌に接する「第二の皮膚」として、ジャストフィットしたオーダーシャツを探しに、百貨店へシャツ生地を見に行ってみるのも良いではないでしょうか?
オーダーシャツは「一夜にしてならず。」完成まで2週間は要しますから…。

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